ーー 5月8日 ーー
人を支援する仕事をしている人は、きっと支援している人から自分が励まされたり感心させられたりしているのではないでしょうか?
学年相応の学習内容を取得できるし、学校生活での集団の動きにもついていけるのですが、ついつい我が道を行って、授業中に自分が理解できればあとは好きな本を読んでいたり、気になるものがあれば状況にかかわらずそちらに歩いて行ったり、いろいろなことをしてしまう発達障害がある子ども。お母さんはさぞや気に病んでいることだろうと私は思うのです。気には病んでいるでしょうが、このお母さん、やさしいし心が広い。
こういうお子さんにとってクラスでとても苦手な同級生がいたりします。お母さんと私が学校で授業参観して休み時間になった時でした。我が子がとても苦手にしている同級生が、このお母さんから同意をもらって慰めてもらいたいように、ちょっと不平があるようなことを話してきました。お母さん、我が子に話すようにやさしく応じていました。「すごいなあ」と思うのです。私は、親は我が子がとても苦手にしている子どもをつい避けようとするのではないかと思っていたのですが、そうではないのです。この同級生の話しぶりから前々からお母さんといい関係ができているように見受けました。
「お母さん、すごいですね」と私が言うと、お母さんは「えっ?」「何がすごいの?」と。お母さんにとって全くあたりまえのごく普通のことなのですね。それがまた私には「すごい」と思えたのでした。